上場商品ご紹介 - 先物・オプション入門

中東産原油

原油は消費地に対応し、北米市場、欧州市場及びアジア市場の三大市場が形成されています。指標価格となる原油(マーカー原油)も市場毎に存在し、先物市場において活発に取引が行われています。特に、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油は、商品先物取引の中で最大の出来高を有し、北米市場のベンチマークとして機能するほか、世界の原油価格にも大きな影響を与えています。欧州市場でも、ロンドン国際石油取引所(IPE)にブレント原油が上場され、同地域のベンチマークとなっています。
一方、アジア市場では、ドバイ原油とオマーン原油がマーカー原油であり、シンガポールでの店頭取引(OTC)が活発であることが特徴です。
東京商品取引所の中東産原油の上場後は、OTCとの相互補完の関係が上手く機能し、北米市場や欧州市場で見られる先物市場主導型の透明な価格形成が行われています。

ガソリン

ガソリンは、レギュラーとハイオクの二種類に分けられ、そのほとんどが自動車燃料として消費されています。東京商品取引所で上場しているのは、レギュラーガソリンです。
ガソリンは常温常圧の状態でも蒸発しやすいことから揮発油とも呼ばれ、灯油などの他の石油製品と容易に見分けができるようにオレンジ色に着色されています。国内の流通では、元売から特約店を経由してSSで販売されるのが一般的です。
ガソリン価格は、他の石油製品と同様に、原油価格、為替、需給動向などが反映されますが、末端の小売価格では、地域の販売競争も大きな影響を受けています。また、ガソリンには1キロリットル当たり53,800円のガソリン税(国税)も課税されています。

灯油

無色透明な灯油は、大半は暖房用を中心とする民生用需要で占められています。このため、需要期である冬場には価格が上昇するなど、灯油価格は季節変動が大きいのが特徴です。民生用の暖房用灯油は、白灯油、あるいは民灯とも呼ばれ、匂いの少ない優れた燃焼性を有し、世界的にも高品質とされています。
国内の流通では、特約店に薪炭、米穀系の燃料卸商が加わる他、小売店、米穀店、ホームセンター、農協、生協なども存在するなど複雑多岐にわたっています。
小売では一斗缶単位(18リットル)で行われるのが一般的で、ミニローリーによる移動販売も見られるなど、少量、小分け販売体制が採られています。小売価格については、灯油は冬場の暖房用燃料として生活に密着しているため、消費税以外の諸税は課税されません。

軽油

高出力で熱効率が極めて高い軽油は、そのほとんどがバスやトラックなどのディーゼルエンジン燃料として使用されています。流動性によって、特1号、1号、2号、3号、特3号の5種類に分類され、季節及び地域によって使用される種類が異なります。
大口需要家の多くが運送/物流事業者であることから、流通・販路/価格体系は、民生用需要の多いガソリンや灯油と異なります。国内流通は、精製会社、商社、大手販売業者、全農などが軽油元売として位置付けられ、軽油に特化した特約店であるフリート業者や広域SSもあり、価格体系は、インタンク価格、フリート価格及び一般価格が存在し、3層構造とも呼ばれています。また、1キロリットル当たり32,100円の軽油引取税(地方税)が課税されます。

金および金先物オプション取引

劣化しない金は、その資産的価値から宝飾用や貨幣として需要があり、また、電気抵抗が強く伝導性が高いため、パソコンなど電子工業用の材料としても堅調な需要があります。
世界の主要な金市場(ロンドン・チューリッヒ・香港・東京・ニューヨーク)で絶え間なく取引が行われ、国際商品では原油と並ぶ経済指標の一つとして注目されています。有事の際には、資産の緊急避難先(ラスト・リゾート)としても高く評価されています。
日本では1982年(昭和57年)、東京金取引所が開設され、1984年11月に東京工業品取引所に合併し、2013年2月に、今日の東京商品取引所に社名変更し引き継がれています。東京商品取引所は、日本で唯一の金公設先物市場として、国内のみならず海外からも注目されています。
2004年には、金先物オプション取引も開始されました。オプション取引は、権利売買と知られ、先物取引や、複数のオプション取引を組み合わせることにより、多様な取引戦略を組むことが可能になりました。

金と並んで、貨幣・宝飾用として使われる他、食器としても根強い人気の銀ですが、赤外線反射率が高いこと、多くの金属と溶融して優秀な合金を作り出せることなどから、最大の需要は、接点、メッキ、展伸材などの電子工業、次いで、写真フィルム、銀器・宝飾品となります。
価格はその高い工業的特性から、工業・宝飾用の需要、貨幣用需要、景気動向などに影響を受けます。

白金

白金(プラチナ)は、世界需要の約22%を日本が占めています。このような旺盛な需要を背景に、東京商品取引所の白金市場は世界一の出来高を誇り、ニューヨーク商業取引所の約17倍(2003年/トン換算)に上ります。
高温の中でも安定性が高く、薬品に対する耐性があり劣化しにくいことから、自動車触媒や、ガラス、電気用などの工業用にも使用されてきました。さらに最近では環境への意識の高まりと共に、触媒として欠くべからざる素材となっています。

パラジウム

パラジウムは、白金族に属する銀白色の貴金属です。白金と同様に、化学反応を速めたり遅くしたりする触媒としての性質を持ち、自動車の排気ガスの浄化や、工場の排気ガスを無害な物質にするという優れた働きを行ないます。そのため、工業用需要が極めて高いことが特徴で、自動車用触媒、携帯電話などの電子・電気製品の素材、あるいは歯科用や化学用などに主として使用されています。パラジウムは白金と並んでその物的特性から、環境保全のために不可欠な物質となっています。

アルミニウム

アルミニウムは、軽く、強く、リサイクルにも適しているため、自動車などの輸送機器のボディやパーツ、建築材料、食品包装、電気・通信など、生活に身近な金属として多岐に利用されています。日本は新地金のほぼ全量を輸入に依存しており、米国、中国に次ぐ世界第三位の消費国です。
日本に輸入されるアルミニウム地金の現物取引価格は、ロンドン金属取引所(LME)の公式価格をベースに、日本を含む極東の需給を反映したプレミアムで調整されています。
東京商品取引所は、国内における利便性が高く明確な価格指標を確立するために、1997年(平成9年)、アルミニウムの先物市場を開設しました。地金価格のみならずジャパンプレミアムや為替などの価格変動リスクヘッジの場を提供しています。

天然ゴム

ゴムは、自動車用タイヤに多く使用されています。この他、航空機のタイヤ、高層ビルの免震設備、医療など、需要は多伎にわたります。合成ゴムが多く生産される現在でも、天然ゴムは重要な商品であり、日本は全量を輸入に依存しています。生産量の約8割がタイ、マレーシア、インドネシアの3国で占められています。
取引されるゴムの主な形態としては、ゴムの木から採取したラテックス(液状ゴム)、ラテックス液を酸で固めシート状にしたものを薫えんしたRSS(薫煙シート)、そして固まったゴムを粉砕、洗浄、乾燥してブロック状に固めたTSR(技術的格付けゴム)があります。本所に上場されているのは、天然ゴムのRSS3号と格付けされた最も標準的なゴムシートです。

とうもろこし

わが国は、とうもろこしの供給のほぼ全量を輸入に頼っており、その大部分が米国産です。用途の約7割が飼料用、残りが食品用などです。 飼料用は、飼料用とうもろこしの8割以上が配合飼料の原料として養豚用、乳牛用、肉牛用、養鶏用などに使用されています。 食品用は、その7割がコーンスターチに加工された後、ブドウ糖、水飴、異性化糖などの糖化用として、また繊維、紙類の糊料、食品原料などに用いられ、残りの3割はグリッツなどに加工され、蒸留酒、ビールなどの発酵原料になります。またそのままコーンフレーク、ポップコーンなどの菓子類や味噌などの製造原料にも使用されています
とうもろこしの価格はアメリカの主要な生産地域であるコーンベルト地帯の作柄に大きく影響されます。輸入品であるため、為替や輸送運賃の変動、転作が可能な大豆、小麦の動向も注意しなければなりません。アメリカ農務省(USDA)から発表される在庫率や輸出量の推移に加え、最近では、原油価格の変動に影響されるバイオエタノール需要にも注意が必要です。

一般大豆

わが国の大豆栽培が古くから行われていたことは、大豆を食用としていた歴史にもつながります。 また、大豆を加工して食品としたのも古く、一般庶民の間に広まっていったのは、桃山時代に茶道懐石料理が普及したことがきっかけと言われています。 現在、大豆を原料とした味噌、納豆、醤油、豆腐などは、私たちの食生活に欠かす事の出来ないものですが、 これらが長い歴史の中で創意工夫され、食膳に供せられていることは、日本人の生活の知恵が生かされているといってもよいでしょう。大豆は「畑の肉」と言われるように、タンパク質、脂肪、炭水化物、灰分、無機質、ビタミン類を含み、栄養価も高く、 人体の細胞の構造と機能に必要な食品であるばかりではなく、近年、植物性タンパク質の重要性が認識されるに従い、世界的に大豆食品が注目されています。
大豆価格は、世界最大の生産国であるアメリカの作柄に大きく影響されますが、近年、生産量が急激に増加している南米の作柄が価格に及ぼすことも大きくなっています。世界最大の輸入国である中国の動向、為替や輸送運賃の変動にも注意が必要です。

小豆

小豆は一般に温暖多湿の気候を好み、冷害や干害には弱いとされていますが、やせた山間地や開拓地にも適する作物です。また連作に弱いところから3~4年間 のサイクルでの輪作が理想とされているので、広大な土地に恵まれた北海道はまさしく小豆を含む豆類の主産地に適したところと言えましょう。 小豆の主産地である北海道では、当初、松前地方中心の栽培でしたが、開拓が進むにつれて栽培地帯も徐々に道央へ、そして十勝地方へと移りかわって作付面積が増加し、同時に、食用としての自給生産から次第に商品としての生産に転換していきました。
生産地における育成、収穫期の天候は収量に大きく影響し、国内の需給状況や中国及びカナダからの輸入状況が小豆価格に影響します。非自由化品目であるため、農林水産省から発表される関税割当数量にも注意が必要です。

粗糖

世界の砂糖市場は長年自由市場と特恵市場によって構成されていましたが、今は世界中の砂糖業者が取引を行う自由市場で国際砂糖相場が形成されています。全世界で1億7千万トン以上の砂糖が生産されており、このうち甘しゃ糖は約80%、てん菜糖は約20%となっています。生産分布をみますと、熱帯・亜熱帯地域の約80ヵ国が甘しゃ、温帯の涼しい地域では約40ヵ国がてん菜を生産していますが、大部分は自国で消費され、世界に流通する輸出入量は約5,000万トンです。このように生産量のわずか30%を取引しています。
砂糖価格は供給、需要、経済、政策動向などによって決定されます。砂糖は、多くの国々で、季節を問わず生産されていますが、主要生産国であるインドやブラジルの干ばつや洪水などの天候異変は世界的な供給量に影響を与えます。近年、バイオエタノール原料向け需要も増加しています。

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