貴金属市場の受渡制度について - 受渡制度

 現物先物取引では、当月限の建玉について納会日までに差金決済を行わず、売り・買いの建玉を保有した場合、現物の受渡しを行うことになる。貴金属市場の場合、この受渡しを「基本受渡し」といい、この他に受渡しに柔軟性を持たせた制度として「早受渡し」、「申告受渡制度」、「受渡条件調整制度」、「ADP制度」がある。

 また、限日現金決済先物取引(ゴールドスポット及びプラチナスポット)の決済の特例として「希望受渡し制度」がある。

 

※本ページにおける「取引参加者」とは、市場取引参加者と受託取引参加者をいう。(当社の市場において、受渡の当事者となりうるのは市場取引参加者と受託取引参加者のみである。)
なお、受渡代金に係る消費税については、別ページ参照

 

第1項 基本受渡し

項目 受渡要件
受渡供用品 標準品と同等であって、当社が指定する商標等の刻印のあるもの。

受渡品の増減の

許容範囲

<金>

増減はなし

<銀>

受渡しの単位に比し

6%以内

<白金>

受渡しの単位に比し

2%以内

<パラジウム>

受渡しの単位に比し

15%以内

受渡場所 当社の指定倉庫(東京都所在の営業倉庫)*「貴金属受渡細則」第10条 参照
受渡方法 渡方は受渡品にかかわる当社指定倉庫発行の倉荷証券を、受方は受渡値段による受渡代金をそれぞれ当社に提出して行う。
受渡日 毎偶数月末日。ただし、12月の受渡日は28日。 (受渡日が休業日に当たるときは、順次繰り上げる。)

 

第2項 早受渡し

 当月限の建玉を有する取引参加者は、その全部又は一部について、受渡日以前の受渡しを行うことができる。これを早受渡しという。

早受渡しに係る手続きについては、「貴金属受渡細則」 第7~9条を参照。

 

第3項 受託契約準則における貴金属市場の受渡しによる決済の特例

「受託契約準則」 第41条参照。

第4項 貴金属申告受渡制度及び受渡条件調整制度要綱

  申告受渡制度 受渡条件調整制度
定義 1番限月の建玉を有する取引参加者が、合意により受渡を行うことについての契約等を当月限納会前に締結し、その旨当社に申し出ることによって行われる受渡 納会後において、受渡当事者が受渡条件について協議を行い当該当事者間で合意した場合に、受渡品等について合意した内容により行なわれる受渡
対象商品 金、銀、白金、パラジウム 同左
利用可能対象者

(1)当業者
(2)取引参加者

(3)当社が適当と認めた者

同左
受渡当事者の決定 渡方及び受方の合意 同左
申告受渡の希望の申出期間 当月限納会日が属する月の前月第1営業日から当月限納会日から起算して4営業日前の14:30まで -
申告又は受渡条件調整の申出 当月限納会日が属する月の前月第1営業日から当月限納会日から起算して3営業日前までの期間内における毎営業日の14:30まで 納会日の翌営業日15:30まで
申告又は受渡条件調整の申出方法 申出参加者は渡方及び受方が連署した申請書及び委託者との合意書を提出
同左
申告又は受渡条件調整の申出希望の変更等 数量の変更、反対売買は不可 同左
申告又は受渡条件調整の申出の取消 不可 同左
受渡品の量目の増減の許容限度 - -
受渡品の量目と受渡枚数との関係 受渡品の量目に対する受渡玉の換算については、業務規程第17条において規定する受渡単位に換算させた枚数とする。ただし、受渡品の量目を受渡単位に換算させる場合において、最小受渡単位に比し50%を超える端数量目が生じたときは、申請書に記載される受渡枚数の範囲内において当該端数量目を最小受渡単位とみなして換算することができるものとする。(例)正味量目が4.2kgの場合→受渡枚数8枚正味量目が5.8kgの場合→受渡枚数11枚又は12枚
同左
受渡供用品

純度:金 99.5%以上、銀 99.9%以上、白金 99.95%以上、パラジウム 99.95%以上であって受渡当事者間で合意したもの
<参考>
・形状は問わない
・本所が指定したブランド以外でも可
・複数ブランドの組合せも可
(例1)
3.1kgバー2本
いずれも受渡枚数12枚
6.2kgバー1本
(例2)
トロイオンス表示の場合
<重量がトロイオンス表示の場合は、g換算(1トロイオンス=31.1035g)し、小数点第三位以下は切捨てる。>
100トロイオンス=3110.35g=受渡枚数6枚
500トロイオンス=15,551.75g=受渡枚数31枚
(例3)
当社指定ブランド以外のクラスノヤルスク(ロシア塊)5.3kgバー+インパラ・プラチナ(南アフリカ塊)4.3kgバーといった組合せも可
5.3kg+4.3kg=9.6kg→受渡枚数19枚

同左
受渡場所 当社指定倉庫(受渡当事者間で決定) 同左
受渡品 D/O(荷渡指図書)等 同左
受渡代金 (受渡値段×受渡量目)+消費税
(例)受渡値段3,100円
受渡量目1555.17g
3,100円×1555.17g=4,821,027円
4,821,027円+241,051円(消費税)
=5,062,078円
同左
受渡日時 成立日の翌々営業日から当月限最終営業日までの毎営業日正午まで 毎偶数月末日(12月は28日)
受渡値段 成立日の帳入値段 当月限の最終帳入値段
受渡方法 申告受渡に係る合意書を提出した後、受渡日の前営業日の正午までに渡方は荷渡指図書等を当社に差し出し、受方は受渡日の正午までに受渡代金を当社に差し出す。渡方は、受渡日時に受渡代金を、受方は荷渡指図書等を受け取る 条件調整受渡に係る合意書を提出した後、受渡日の前営業日の15:00までに渡方は荷渡指図書等を当社に差し出し、受方は受渡日の正午までに受渡代金を当社に差し出す。渡方は、受渡日時に受渡代金を、受方は荷渡指図書等を受け取る
故障の申立 不可
同左
受渡証拠金 あり なし

第5項 ADP制度

 納会後において、受渡当事者間で当社が定めた受渡条件とは異なる方法で受渡決済を行う旨の合意が成立した場合、その旨を当社に申し出て、当社の承認を得ることによって、当該受渡が完了したものと扱う制度のこと。

 

第6項 限日現金決済先物取引(ゴールドスポット及びプラチナスポット)における希望受渡し制度

 売建玉を有する取引参加者と買建玉を有する取引参加者が合意し、当社が認めた場合には、受渡しによる決済を行うことができる制度。


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