2011年度事業計画について

2011.3.15

株式会社東京工業品取引所は、新たに策定した中期経営計画(2011年度~2013年度)に基づき、2011年度の事業計画を策定いたしましたので、下記のとおり概要をお知らせいたします。


Ⅰ.経営方針
2011年度は、多様な市場参加者、特に海外の投資家及び個人投資家の当社市場への参入を図るべく、①新たな市場仲介者(ブローカー)の獲得、②既存の市場仲介者との協力強化、③個人向け投資商品の開発に注力する。これにより、多様な市場参加者の参入を実現し、取引高の増加傾向を確たるものとする。
また、より一層のコスト削減を追求することで、損益分岐点(取引高)を引き下げ、経常段階(連結ベース)での黒字転換を達成することを目標とする。

Ⅱ.事業戦略
1. 市場参加者に係る戦略
 (1) 新たな市場仲介者の獲得
・ 海外投資家及びプロ投資家の獲得のため、グローバルに展開する国内外の大手金融機関に対する営業を強化し、受託取引参加者及び他社清算参加者として当社市場への参入を促進する。
・ 個人投資家の獲得のため、ネット系証券会社やFX会社に対する営業を強化し、当社市場への参入を促進する。

 (2) 既存取引参加者との協力
・ 個人投資家や当業者等の市場参加者向けに、受託取引参加者との共催セミナーやWebセミナー等の啓発活動を推進する。
・ 当社ホームページを充実させることで、受託取引参加者の情報発信をサポートする。
・ 取引参加者との情報交換を密に行い、積極的にそのニーズを取り込む。

 (3) 新たな市場参加者の獲得
 ① 海外
・ 海外のプロップハウス、ファンド、当業者等に対して、定期的なイベント開催・各種情報提供を含む海外マーケティングを推進する。
・ 海外市場参加者によるコロケーション・サービスの利用を容易にすべく、税関連の課題に取り組む。
・ ダイレクト・マーケット・アクセスの提供拡大に向けた海外規制当局との調整を行う(香港等の米国以外にも拡大)。

 ② 国内
・ 個人投資家向けに金融商品取引所や受託取引参加者との共催セミナーを実施する。
・ 機関投資家、金融機関、当業者等に対する個社別の営業活動を強化する。

 (4) 既存市場参加者へのアプローチ
既存市場参加者の取引高増加に結びつけるべく、個別訪問等のフォローアップ活動を強化する。

2. 上場商品に係る戦略
 (1) 新たな投資商品の開発
  当社の主力商品である「金」を活用し、個人投資家の投資ニーズに合致した新たなタイプの投資商品の検討を行う。

 (2) 農産物市場の開設準備
  ㈱東京穀物商品取引所の協力を得ながら、農産物の当業者との関係構築やシステム対応等の農産物市場の開設準備を行う。

 (3) 市場参加者のニーズを踏まえた商品設計の見直し
・ 日経・東工取商品指数先物取引の商品設計の見直しを行う。
・ 利便性の向上のため、市場参加者のニーズを踏まえ、上場商品に係る商品設計の見直しを検討する。

 (4) 排出量取引の研究
国内の排出量取引の状況等の外部環境を踏まえ、適宜、㈱東京証券取引所グループと共同で排出量取引市場設立の可能性を検討する。

 (5) OTC取引及び商品CFDとのリンケージ
OTC取引及び商品CFDとのリンケージの可能性について検討を行う。

3. 取引基盤に係る戦略
 (1) より一層の利便性向上のための環境整備
・ TAS取引の導入を検討する。
・ 過去の一定期間に遡ったギブアップを行えるよう、ギブアップ制度の見直しを行う。

 (2) 取引システムの安定稼動を維持するための対応
・ システムの負荷状況等を踏まえ、必要な性能対策を行う。
・ ㈱大阪証券取引所と連携し、バックアップセンタの設置に係る対応を行う。

 (3) 取引システムの更改(次期システム)の対応
現在の取引システムは、2014年にライセンス契約の更新時期を迎えることから、次期システムの選定及びその運営のあり方について検討を開始する。

 (4) 清算機能(クリアリング)の機能の強化
・ IOSCOのCCP勧告への対応等、清算機能(クリアリング)の信頼性向上に向け、㈱日本商品清算機構と一体で取り組む。また、清算機能(クリアリング)のあり方について引続き検討を行う。
・ OTCクリアリングの導入を検討する。

 (5) 自主規制業務
・ 取引参加者の法令及び諸規則又は取引の信義則の遵守の状況の監査及び調査を適宜行う。
・ 取引手法の多様化・高度化に対応した適切な市場監視を行う。

4. 経営基盤に係る戦略
 (1) 国内外の取引所との連携
商品市場の発展及び当社の企業価値の向上に寄与するべく、国内外の取引所との連携の可能性について検討する。

 (2) 株式公開への対応
内部統制(J-SOX)対応等の株式公開に向けた準備を行う。

5. イメージの刷新に係る戦略
 (1) 商品先物取引に対する旧来のイメージの刷新
商品先物取引に対する旧来のイメージの刷新に向け、様々なメディアを活用した継続的な取組みを行う。

 (2) 普及啓発・専門性向上
・ 大学学部、大学院等における寄付講座・寄付講義の提供を引続き行うことにより、商品先物取引に携わる人材の育成や関係分野の学術研究を支援する。
・ 外務員専門性向上テキストの作成及び専門性向上試験の実施を通じ、外務員等の専門性向上を図る。

Ⅲ.数値目標
1. 取引高目標(1日平均取引高)
  新たな市場参加者の獲得及び商品設計の見直し等の施策の効果を見込み、2011年度下期に1日平均取引高15万枚(通期14万枚)を達成することを目標とする。

2. 収益目標
経常利益段階(JCCHの少数株主利益(当社以外の株主の利益分)を控除した連結ベース)での黒字転換を達成することを目標とする。

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