代表執行役社長メッセージ

  昨年の我が国の経済は、マイナス金利の導入や積極的な財政出動等により実質GDPがプラスに転ずるなどの動きがみられ、加えて年末にかけてはトランプ効果による株価の上昇や円安等により企業業績の回復が期待される展開となりました。商品市場におきましても、夏から秋にわたり取引高が伸び悩む期間もありましたが、6月の英国のEU離脱や11月の米国大統領選挙といったイベント等を背景に、年間では前年の取引高を大きく上回りました。

 こうした状況の下、当社は市場の利便性向上及び市場活性化に向けた諸施策に積極的に取り組んでまいりました。

 とりわけ、9月に開始した日本取引所グループ(JPX)との共同利用による新取引システムは、より高速な取引及び相場情報配信が可能となり、投資家等にとって利便性が大きく向上しました。

 また、取引所ビジネスの射程範囲を従来の先物市場から拡大することにより総合コモディティ市場を目指しておりますが、昨年はその第一弾として金及び石油の現物市場を開設いたしました。

 一方、個人投資家に対する普及啓発を目的に、商品先物取引の情報発信基地としてTOCOMスクエアを当社ビル内に設置し、商品先物取引業者及び関係団体と連携を図りながら商品先物取引の普及・啓発を行ってまいりました。

 本年は昨年の取引高の回復傾向を一層確固たるものとすべく、以下の施策を中心に取り組んでまいります。

 まず、新規商品として3月にプラチナスポットを上場いたします。当社の主力商品の一つにまで成長したゴールドスポット100と同様の決済期限のない商品設計とすることで、個人投資家を中心に市場参加を促進できるものと期待しております。また、5月、現物取引に対応する当月を1番限とする新たな石油製品の現金決済先物取引を開始いたします。これによって、公正かつ透明な石油製品の指標価格の確立を通じ産業インフラとしての機能を更に発揮してまいります。

 さらに、電力小売りの全面自由化に伴い価格変動のリスク回避手段としてニーズが高まっている電力先物市場を創設するべく準備を進めてまいります。また、併せてLNG及び石炭など新たなエネルギー商品の上場に向けた調査を継続し、総合エネルギー市場の整備に取り組んでまいります。

本年が我が国の商品先物市場にとって飛躍の年となることを祈念するとともに、皆様方の益々のご発展とご多幸を心よりお祈り申し上げます。本年も一層のご支援・ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2017年1月
株式会社東京商品取引所
代表執行役社長 濵田隆道

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